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トスカーナ州 モンタルチーノ村 (カステルヌオーヴォ・デッラバーテ)
* コッロソルボ社
Cantina: Via Villa Sesta 25, Montalcino
イタリアを代表する偉大な赤ワイン、ブルネッロ。その生産地域であるモンタルチーノ村の中でもコッロソルボ社の所有する農園は最南端に位置します。
会社の前身は著名な一族チャッチ家が所有するテヌータ・ディ・セスタと言う名前でしたが、当主が他界したため、1995年、妻ジョヴァンナが事業を引き継ぎ、相続分与に伴い新しくテヌータ・コッロソルボとして生まれ変わりました。セスタとは歴史的な農園で、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協同組合(当時はDOC)は1966年、僅か十数社の生産者によって発足しましたが、セスタはその最初のメンバーの一人でした。
農園としての歴史は古く、8世紀まで遡る事が出来ますが、チャッチの一族がお屋敷と領地を取得したのは何世紀も後で1850年のこと。代々、穀物、ワイン用のブドウ、オリーブを栽培してきました。現在、ショールーム兼事務所として使用している石造りの屋敷は築600年ほどの歴史がありますが、その下には地下通路が広がっており、それを熟成庫や醸造庫として活用。このワイナリーにブルネッロ・ディ・モンタルチーノが誕生したのは協会発足の1966年のことでジュゼッペ・チャッチが手掛けたワインでした。
その後3世代に渡り男系の当主がブルネッロを作り続けてきましたが、妻ジョヴァンナが事業を引き継ぎ、二人の娘がサポートすることで、会社は女性色が強調されることとなりました。 しっかりもので農学者である姉ルチーアは畑を監督する一方でマーケッティングを統括。情熱的な妹ラウラは2006年、姉と同じフィレンツェ大学でエノロゴの資格を取得し、卒業後は著名な醸造家パオロ・カチオルニャPaolo Caciorgnaに師事しながらカンティーナを管理します。
社名の変更と共にワインラベルも変えることとなりましたが、ジョヴァンナは過去のテヌータ・セスタに敬意を払い、現在のコッロソルボのラベルにもチャッチの家紋を残し、歴史を紐づけました。いつも一歩引いて娘たちを見守る風ですが、娘に言わせれば「それでもボスは母なの」とのこと。昔と変わらずそのほとんどの作業を人手で行い、ブルネッロに関しては伝統的とされる大樽のみを使用して熟成させます。社員や友人の協力を得ながら親子、女性3人、伝統を重んじ品質の向上に努めています。
会社は現在140haの広大な土地を所有するまでとなりました。23haでブドウ、15haでオリーブを育てています。南側に向かってゆっくりと傾斜する畑は熱い日差しに照らされた灼熱の大地。育ったブドウは柔らかくふくよかで果実味が豊かなものとなります。主要品種はサンジョヴェーゼですが、近年カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラーなども育てています。
ブルネッロ初リリース;1966